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主計ブログ

フリーゲーム『CardWirth』の自作シナリオを公開しています

優位なもの


4人組は「行方不明になった村人捜索の依頼」を受け
土臭い荷馬車に揺られ続けて6日目にして
ようやく依頼主の村に到着した。

もやし    「田舎だ」
優等生    「田舎ね」
老いぼれ  「田舎じゃな」
筋肉     「クソ田舎だ」

が、来てしまった以上手ぶらで帰るわけにもいかない。


案内人と共に森に出て、姿を消した5人を捜索すること半日。
4人組は地べたの一隅に巨大な足跡を見つけた。
・・・常識外れに、でかい。

ろくな経験も知識も備えぬ冒険者とは名ばかりの4人にも、
その足跡がオーガのものであると容易に推察がついた。

筋肉     「オーガとは相手が悪すぎるようだが」
もやし    「とにかく住処を突き止めよう」

足跡を追ってゆくことしばし。
4人はついに県境の峠に、住処と思しき洞窟を発見した。





 

(審議中・・・)

もやし    「俺達には先手を取れる優位がある」
優等生    「罠を仕掛けて始末しましょう」
老いぼれ  「それでも手に負えなければ逃げればいい」
筋肉     「2人やられた時点で逃げだ。後はどうなろうと知ったことか」


話はまとまった。
4人は村に舞い戻ると、一人暮らしの老婆を蹴転がして油壺を奪い取り、
息子を亡くした爺様からガラクタ同然の槍を押し付けられ、それら荷物と
薪の山を背にひっ担ぎ大汗をかいて、再び元の食人鬼の洞窟の前に立った。





オーガ   「グワーッ!」

4人が仕掛けた罠は面白いように効果を発揮した。

煙に燻されて洞窟の奥から姿を現した食人鬼は、火の点いた油壺を
まともに喰らって火達磨になり、しかし丸太のような腕を振り回して
容易に討ち手を寄せ付けず 大荒れに荒れて手がつけられない。

呆然と立ち尽くしていると、低いしゃがれ声がもやしを呼んだ。

老いぼれ 「その槍を貸せ」
もやし   「あ、ああ」

老いぼれは粗末な槍を手に取ると、瀕死のオーガの胸を踏み
エイとばかりに鋳物の穂先を口の中に突き込んだ。

オーガ   「グゲエーーーッ!!」

血飛沫と吐しゃ物が老いぼれを濡らし
耳を覆わんばかりの断末魔の声が県境の峠に響き渡った。



その後、4人は主なき後の洞窟を捜索したが、
ついに行方知れずの村人の姿を見出すことはかなわず
わずかに 9つの遺骨を見つけるに留まった。












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